ケーキの名前は、どこから来た?

イチゴを載せた一切れのケーキのゴールド線画
一切れのケーキから、名前の歴史をたどります。

「ケーキ」という名前は、クリームよりも古い

ケーキと聞いて思い浮かぶのは、白いクリームに赤いイチゴを飾った一切れでしょうか。でも、名前の歴史をたどると、それとは違う姿が見えてきます。

白いクリームとイチゴを重ねたお菓子とゴールドのフォーク
イチゴとクリームを使った、現代のお菓子の一例。
写真:solod_sha / Pexels(Pexels License)

英語辞典のメリアム・ウェブスターは、「cake」の由来を古ノルド語の「kaka」と説明しています。古ノルド語は、中世の北欧で使われていた言葉です。

日本が鎌倉時代だった頃、英語にも記録がある

同辞典が挙げる英語の初出は13世紀。1200年代、日本では鎌倉時代にあたります。その用例が結びつけられているのは、小さく平たい形に焼いたり揚げたりする、パンに似た食べ物という意味です。

平たいパン状の食べ物を上と横から見たイメージ
「小さく平たい形」を、上からと横から見たイメージ。

ここで想像したいのは、クリームを重ねたスポンジではなく、粉をこねた生地を平たくして火を通す姿。名前だけを手がかりに、今のショートケーキを中世の食卓へ置いてしまうと、イメージがずれてしまいます。

手で生地を平たくする様子の説明イラスト
生地を平たくする様子のイメージ。

なお、13世紀は英語の用例の年代です。ケーキという食べ物が、その時に初めて発明されたという意味ではありません。

おなじみのショートケーキには、別の歩みがある

では、日本で親しまれるショートケーキはいつ頃のものなのでしょう。

不二家は、自社のショートケーキが生まれた年を1922年と紹介しています。大正11年、英語の初出から約600年以上も後のことです。アメリカのショートケーキを参考に、日本人の口に合うよう工夫したと説明されています。

これは不二家の商品史であり、世界のケーキ全体の誕生年ではありません。古い言葉としてのケーキと、今のお店に並ぶケーキ。それぞれの歴史を分けて見ると、名前の長い旅がわかります。

昔の「ケーキ」は、平たいパンのような食べ物も指していた

平たいパン状の食べ物と現代のケーキを並べた比較イラスト
昔の言葉が指す食べ物のイメージと、今おなじみのケーキ。

ケーキの名前をたどると、北欧の古い言葉と、中世の平たい食べ物につながります。クリームやイチゴは、その名前に最初から付いていたわけではありません。

クッキーの語源に出てくる「小さなケーキ」も、この広がりを知ると想像しやすくなりそうです。

参考資料

※カタカナは読み方の目安です。

資料確認日:2026年10月12日

制作・編集:SWEETS FIND
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