アゼルバイジャンでは、どんなお菓子を食べる?

ナッツを包む、重ねる。春のお祝いを彩るお菓子を訪ねて。

文・編集:SWEETS FIND

半月形のシェケルブラとクルミのゴールド線画
半月形のシェケルブラ。中には、細かくしたナッツと砂糖を包みます。

半月形のお菓子の中には、ナッツと砂糖

表面に細かな模様が付いた、半月形のお菓子。シェケルブラ〈shekerbura〉は、小麦粉などで作る生地に、細かくしたナッツと砂糖を包んで焼くお菓子です。

アゼルバイジャン公式観光サイトのレシピでは、中身のナッツにヘーゼルナッツ、アーモンド、クルミのいずれかを使います。香りを添えるのは、スパイスのカルダモン。あんの入った和菓子とは、中に詰めるものが違います。[1]

表面の模様は、ひとつずつ挟んで付ける

シェケルブラで目を引くのは、生地に刻まれた模様です。

公式レシピでは、丸く伸ばした生地に中身を置き、半月形に閉じてから、「maggash(マッガシュ)」というピンセット状の道具で表面を飾ります。型で同じ模様を押すのではなく、小さく挟みながら模様を並べていく作り方です。[1]

白い皿に並ぶ半月形のシェケルブラとナッツの断面
半月形の生地に細かな模様を付けるシェケルブラ。中には、砕いたナッツと砂糖を包みます。模様にはさまざまな付け方があります。

ナッツを「重ねる」お菓子、パフラヴァもある

もうひとつ知っておきたいのが、パフラヴァ〈pakhlava〉。アゼルバイジャン観光局の案内では、ナッツを生地の層に挟み、蜂蜜やシロップを使うお菓子として紹介されています。[2]

シェケルブラは生地で中身を包む形。パフラヴァは生地とナッツを重ねる形。同じナッツを使っていても、断面を見れば違いがわかります。

シェケルブラはナッツを生地で包み、パフラヴァはナッツと生地を重ねる構造の比較
左は「包む」、右は「重ねる」。断面の違いを示す模式図です。ナッツの種類や生地の厚み、層の数は、地域や作り手によって異なります。

地域ごとの違いもあります。公式観光サイトが紹介するグバのパフラヴァでは、小麦粉から作る「イリシュタ」という生地を重ね、シロップや蜂蜜をかけ、クルミで飾ります。「パフラヴァ」という名前だけで、どこでも同じ作り方だと思わないほうが、土地ごとの楽しみが広がります。[3]

春の祭りには、みんなでお菓子を作る

これらのお菓子は、春を祝うノウルーズ〈Novruz〉とも結びついています。シェケルブラを作る際には、親戚や近所の人が集まり、一緒に準備をする習慣が紹介されています。[1]

パフラヴァも、ノウルーズのために用意する伝統菓子で、お茶の席を彩る一品です。[4] 甘いものを食べるだけでなく、作る時間も分かち合う。お菓子から、その土地の人の集まり方が見えてきます。

ドラマで気になった土地を、お菓子から知る

TBSは、『VIVANT』第2シーズンの制作記事で、アゼルバイジャンでのロケについて紹介しています。[5] 風景をきっかけに国に興味を持ったら、そこで親しまれるお菓子を知るのも、ひとつの入口です。

この記事で紹介したお菓子の劇中登場は確認していません。ドラマのロケ地と、現地のお菓子文化をつなぐ記事として紹介しています。

参考資料

資料確認日:2026年10月13日。カタカナは読み方の目安です。

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